僕はコントロールできないことがとても怖い。
だから、飛行機も、MRIも、ロープウェイもだめ。
この感覚のお陰で日常生活に支障をきたすこともある。家族や友人と企画した旅行が限定されたり、仕事で遠出する時に人より時間がかかったり。
とは言え、慣れてくるとやはり自分本位なのだが、その時間を使って別のことができるようになるとか有意義なところもある。
総じて、人に迷惑をかけてはいけないと言う、もはや念に近いものが僕を支配している。
そんな僕を解放してくれるのは、ギャンブラーとの付き合い。
この、何でも自分でと言う支配的な感覚は全く通用しないし、彼らこそ自身のその問題に取り組んでいるから、流れに身を任せて委ねてみることや、まあ何とかなるやって言う諦めみたいな事がかえって物事が好転するし、生きていく上では大切なことを彼らは教えてくれる。
前置きが長くなってしまったけど、今日カミさんとの話の中で自分で筋肉を動かすことができない、いつか心臓も動かせなくなる病気を患ったらの話になった。確か、コップを掴み損ねて大量のお茶をこぼしたんだと思う。その時僕は、自分でこぼしたお茶を拭きながら自分で自分のことができなくなって他者に迷惑かけて生きていくのは辛いし少しづつ苦しむのは嫌だから、家族でスイスに行ってみんなにありがとうといって安楽死すると言う話をした。
うんうんと聞いてくれていた彼女から、私が同じ病気になったらそうして欲しいと思うか?と聞かれた。
ハッとした。
そう思わないからだ。
責任とは、相手あってのことで自分本位で決めることではない。
山田のレベルが1上がった。