お金って何だろう。
この命題について先日友人らと話していた。ある人は信用だという。
へぇー、うまい事言うなと思った。
確かに、普通の金貸しは返せる相手にしか貸さないしね。
ただこの論の展開でギャンブル依存症からの回復ができるかと言うと、当然そうではない。信用問題なんだからって言われても…ねぇ?
自分のお金つながりで、ギャンブラーと面白い話をしたので紹介したい。入寮者の1日の生活費は今の所2000円。(生活保護基準で設定しているのでいつまでこれが担保できるかは不明。)プログラム初期は金銭管理プログラムの一環で、第三者とお金の出し入れ、物品の購入を行う。そこで次の様な事が起こったのだ。前日残ったお金を見越して友人に金を借り、当日分の生活費と合わせて2000円以上の買い物をした。そして金銭管理をしてくれている人はどう処理したらいいのか迷ったと言うわけである。僕は1日2000円と30日60000円は違うと言う話をした。彼はこれは同じだと言う。この辺り、あまり議論しても仕方の無いところなので、金銭の自己管理になったところで自分のやり方は見つける様にとお願いした。
議論は無意味なので避けはしたが、実際にはこれは大きな違いがある。
ギャンブル依存症の人たちが巻き込まれるトラブルは自分の財布じゃ無いところの金銭を巡っておこるが大半だからだ。サラ金からお金を借りて整理したとか、破産したとかもこれらの部類に入るだろうし、その数は圧倒的に多いはずだけれども手元に資料がないので割愛する。代わりに公益社団法人ギャンブル依存症問題を考える会が出している資料によれば、1980年から2015年までにギャンブル等の理由で起こった事件の総数が378件。そのうち横領等企業犯罪が168件で全体の44%、強盗殺人等重大事件が98件で全体の26%となっている。実に70%の事件が自分の財布じゃないところの金銭を巡っておこっているのである。
だからこそ自分の財布に入っている現金で勝負(生活)することを大事にしたい。まずはここから。
こうやってお金の管理や考え方をブログ初回からバシバシ書いていくと、それこそギャンブル依存症支援の核に見えてしまいそうなのだが、そうでは決してないので訂正しておく。
それは支援の一部であって全てではない。
お金は4900円あります。信頼できるM先生が教えてくれた魔法の数字。その脇の本は最近ハマっているヨガの教材です。