COBYPLANに昨年の今頃来られた彼。
もうすぐ1年です。
来た当初、借金まみれでどこから手を付けたらいいのかわからず言葉通り路頭に迷っていて、
それでも私は依存症ではないと否認し続け、
ミーティングにでれば皆みたいに話ができませんと言い、
デイケアへの自転車移動は足腰が弱いのでできませんと言い、
皆で作る食事の準備はもってのほか、記憶力が著しく低下しているのでできませんと言い、
何度も施設を出て孤独死したほうが良いとあきらめかけたのは彼自身です。
依存症じゃないのに私がなぜここにいるのかという退所の懇願と、
一方で私は依存症なのですか?という質問とをことあるごとに繰り返し、
その都度僕はこう言う。
「あなたが依存症なのかどうかは私にはわからない。ただ、生きて生きていくことはどうにもならなくなっていたようです。」
数か月出たり入ったり、他の施設にお試しで行ってみたりを繰り返した後、
少しづつ変わっていった。
今では最年長でありながら、みんなと同じ生活が送れるように。
毎日のミーティング、移動は自転車、料理当番、施設での鍵番長、仲間のサポート。
グループの中ではムードメーカー。
最近では40代の新しい仲間に触発されて、ベンチプレスで筋トレなんて始めている。
一年もたてば元気になる。
仲間といれば元気になる。
それはわかるけれども、目には見えない。