施設であるトラブルがあった。
いつも通りみんなで解決してもらったのだが、
その後も何となく腑に落ちてないようで、
緊張感だけが残っている。
これは仕方がない。
平凡な人達は、それでもそれなりの人間関係を築けるのかもしれないが彼らはそうもいかない。
相手の不穏な様子に何をしでかすか分からない。そう思う人もいて、そんな彼が僕に話す事は暴力沙汰になってもよいかという話。
これを言いながら別に暴力を正当化しようとしているわけではない事は重々承知している。
そんな時僕は、暴力は絶対にダメだとは言わない。
ならば依存症だし暴力くらい仕方ないと思っているかといえばそれも違う。
施設の中での暴力は許さない。表(施設の外)でやれと言う。表でやればお互いに自分の責任を自分で取らなければいけなくなる。当事者が執行猶予中にも関わらず、もしかすると通りがかりの人が警察を呼ぶかもしれない。施設のスタッフが止めに入らなければ大怪我をするかもしれない。怪我をすればやはり警察沙汰になるかもしれない。はたまた下校中の小学生に大の大人がと笑われるかもしれない。
外でやれは、これらの覚悟があるのかと言う事を聞いていることでもある。言い方を変えれば施設の中を聖域にして欲しくないと言うことである。失敗する権利が保障されている事と、失敗の責任を取らなくていい事は同じではない。
暴力が絶対に良くないことなんてのは誰でも分かってる。
暴力って実は怖いし、悲しいもの。
そう言える様に僕はなりたい。