今関西から帰りの新幹線の中にいる。
和歌山での滞在時間は、
何十年ぶりかよく知らないけど、
大寒波の影響でなのか知らないけど、
3時間半のはずが2時間ちょっとになってしまった。
目覚まし通り起きたのは5:25だった。6:10のタクシーをお願いしていたので、何となく35分あれば準備できるだろうと思ったんだと思う。
パッと目を覚まし、携帯の目覚ましを止める頃には起き上がって歩き始めていた。
そう今日僕は和歌山ラーメンを食べるんだ。
施設に来て2年半が経った彼と今度は牛カツではなく和歌山ラーメンを食べる。どうやら和歌山には早なれ鮨などと呼ばれる名物があるという。鯖のお寿司みたいなのだが。僕は呑気に何が食べられるかななんて言っているが、実はとても大事な瞬間を迎えようとしているのだ。
裁判後に釈放されて、いき場所もなく仕方なく施設に繋がった彼がリハビリを続け、依存症からの回復のプログラム12ステップにおける8〜9(埋め合わせと呼ばれる)を行うために和歌山入りしているのだ。
正直この場面における僕の出番などない。スポンサーと呼ばれる回復者と進めてきた過程の一つの取り組みなわけで、僕が水を刺すわけにはいかない。本人の力であり、その仲間たちの力だからだ。
僕はご家族へ挨拶し、これまでの取り組みを伝え、またギャンブラー本人を支えてくれた行政へご挨拶し、あとはよろしくと今(新幹線)に至る。
僕は母と子の久しぶりの再会を横目に、帰りの電車は時刻通りいくのだろうかと駅に向かう。逆に彼はこれから3日間埋め合わせの旅となる。
もしかすると、埋め合わせで勇気づけられることもあるだろう。
もしかすると、埋め合わせで傷つくこともあるだろう。
でも大丈夫!同じ問題を抱え、乗り越えた仲間たちがいる。
これまで一緒に取り組んできたスポンサーがいる。
相手の対応に感動したならスポンサーに電話したらいい。
傷ついたのならスポンサーに電話したらいい。
僕はそばにいる。
※和歌山ラーメンは普通だった。早なれ鮨より、五島の鬼鯖寿司が美味しい!!
(コラァー!!