親子で面談に来た。
本人はギャンブルによる借金で自死も考えたことがある状態だった。
もうどうしようもない状態だった。
本人と一緒に金の算段を考えた。
結局、闇金から金を借りてボーナスまで食い繋ぐしか方法はなかった。
勧めないし、本人もそれはやりたくないと言った。
今すぐ会社を辞めて治療しよう、社長に話そう僕も手伝うと言った。
母は、それはあまりに急すぎるといった。
僕は、なぜそう思うのか問うた。
会社や社長に迷惑をかけると言った。
本人と一緒にどうやって生活するかを考えた。闇金の他に方法がないという決断に至った。でもそれは、したくないと本人は決めた。
会社の社長には迷惑をかける、本当に迷惑だ。でも今、母は誰のための話をしているのか聞いた。
母は黙った。
僕は本人の生きるか死ぬかを考えて話をしているのに、なぜあなたは体裁を考えるのか?
そんな暑苦しいやり取りも、現場では起こる。
でも僕は譲れない、命懸けだからだ。
知られていない事だけども、ギャンブル依存症は生きるか死ぬかなんだ。
そんな、ダサい体裁なんかさっさと捨ててしまって自身のやるべきことをやろう。
そう、これは彼の問題なんだ。
いただいた手製のプリンはカラメルも含めて美味しかった。